ハートフォード日本事業撤退

ハートフォード生命保険が６月から日本での新規保険の申し込みを中止するようです。ハートフォード生命と言えば一般的には氷川きよし君のCMで知られていますが、銀行窓口販売経由での変額年金保険分野で国内首位の立場にあります。

変額年金保険の商品のほとんどが元本保証を売りにしています。元本保証をうたっている以上、保険料の運用で思うような収益を確保できない場合は、保険会社がその赤字分を肩代わりする必要があります。その保証された利率と実際の運用利率の乖離のため先日も三井生命が変額年金保険の販売を停止したばかりです。

ハートフォードの保険は銀行窓口で積極的に販売されていただけに今後のアフターフォローは色々と大変でしょう。ただ既存の契約は問題なく継続されるのでそう騒ぎにはならないと思います。

生命保険会社と言えばAIGスター生命とAIGエジソン生命の売却交渉はどうなったのでしょうか？プルデンシャルグループが有利に話を進めているとの報道があったものの、その後、すっかりニュースがなくなりました。

日興を取り巻く証券業界の再編や大手損保の再編に加え、銀行業界でも新生銀行とあおぞら銀行の統合話が出てくるなど金融業界は再び大きなターニングポイントを迎えています。当然、生保もこの波に逆らえないはずで、現在の運用難が続けば生保でも新たな再編話が浮上してくると思われます。

GW前は一時９０００円を回復した日経平均ですが、GW後に下げに転じると見る慎重な意見も多くあります。保険料の運用がうまく行かない場合、三井生命やハートフォード生命のように変額年金保険の販売を停止する会社が今後も出てくるだろうと考えられます。

変額年金・個人年金(平成20年度版)

• 作者: 長代 龍朗
• 出版社/メーカー: 新日本保険新聞社
• 発売日: 2008/07/14
• メディア: 大型本