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ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー【ブレイディみかこ著】 [書評]

評判が良いので読んでみました。今後の日本の姿がこの本には書いてある気がしました。

英国在住の著者がお子さんの学校生活を通して英国の現状を描いている作品なのですが、英国の現状を知るのに役立つ内容が多かったです。

英国と言うと富裕層の人数が多いという調査結果が出ていましたが、それは一面で実際には格差が拡大しているようです。

前にこのブログでも紹介した英国人の企業潜入取材の本でも勉強になりましたが、英国の格差は日本とは比較にならないほど開いているようです。

もともと英国という国は階級社会であり、英国に比べるとまだ日本の方がチャンスに恵まれていると感じます。

先日の英国総選挙ではEU離脱を主張する保守党が勝ちましたが、EU離脱で「変化」を求める国民が相当いるという見方もできると思います。

「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」はテンポよく読み進められますが、読むにつれて日本も近い将来、現在の英国に近付いていくのだろうなと何度も思いました。

あと英国の教育システムは日本に比べて非常に進んでいるなと感心しました。日本では入試で記述式を導入するかどうかで揉めていますが、英国の教育は遥か先を進んでいます。

話はずれますが、日本ではスマホの普及で長い文章が苦手な若者が増えており、読書量も減っているようです。スマホやタブレットに慣れておりPCの使い方がわからない子も出てきているとのこと。

これは恐らく日本でも教育面で2極化が進んでいるということだと言えます。一部の学生は読書量も多いしPCにもプログラミングを書けるほど詳しいです。

機会の平等化を実現するため安倍政権では教育に予算をかけていますが、授業料免除や一人一台のPC設置などより教育面でやるべきことがあるのではないかと何だかスッキリしない気分です。


ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2019/06/21
  • メディア: Kindle版



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