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メガバンクとネット証券の提携からみる金融リテール分野の今後 [FP]

メガバンクとネット証券の関係が強化されて来ました。

三井住友がSBIと、そして先日、発表のあった、みずほが楽天と関係を強化するようです。三菱UFJは既にAUカブコムと関係を構築しています。

その他にもマネックスの大株主は地銀の静岡銀行、松井証券がライバルSBIの住信SBIネット銀行と提携するといったニュースも流れました。

メガバンクのような大手金融機関にとってネット証券は将来性があるようにみえるのでしょうが、正直言って商売としてネット証券は儲かりません。

手数料引き下げ競争が激化しておりSBI証券に至っては手数料無料化の準備をしています。ネット証券の主要客は今や信用取引を繰り返すヘビーユーザーというより、余り儲けにならないiDeCoやつみたてNISAを主に取引する若手の顧客です。

要は金融リテール事業というビジネスそのものがもう対面、ネットともに限界を迎えています。

対面の大手証券や地銀、地銀傘下の証券会社にしても、そのうち苦情が多発する商品を高齢者に販売してなんとかリテール分野では利益を出していたようです。

例えば仕組債や外貨建変額保険などです。仕組債に至っては横並びで各社が販売停止を発表するドタバタぶりです。

対面営業の証券会社は高齢者が亡くなれば商売になりません。相続された資産はネット証券で運用されます。しかし、そのネット証券は競争激化で商売として旨味はもうありません。

前述のように金融リテール業そのもののパイが縮小していくだけです。最終的に笑いが止まらないのはそうしたネット証券などの金融システムを構築するITシステム会社だけだろうと思います。

金融は突き詰めるところ情報産業です。最終的にはITシステムが心臓になるのは今後も変わらないでしょう。

取引はネット証券、相続時は税理士や弁護士、司法書士の士業に頼むという流れが一般化すると思います。

既存の大手金融機関がリテール分野でどうやって今後、収益を出していくのかとても興味があります。

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