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米国債保有世界一 [FP]

米財務省の発表した統計によると、日本の官民が保有する米国債の残高が、2008年8月以来1年4ヶ月ぶりに中国を抜いて世界一となったようです。

中国が米国債を少しずつ売却している一方で、日本の民間金融機関が購入を増やしたのが原因のようです。中国にとっては米国債保有を理由に米国に強気の態度で様々な交渉に挑むことができましたが、米国債の持つ下落リスクを考えるとできるだけ残高を減らしたいと考えているようです。

米国の要人が頻繁に中国を訪れるのも、中国に米国債を購入してもらうためです。そのため中国を訪れては米国債下落のリスクはないと説得にあたっています。しかし、日本にはこの件で訪れようともしません。日本は黙ってても米国債を買うのだから安心だと考えられているのでしょう。ある意味、舐められたものです。先日、亀井大臣が郵貯の資金運用で米国債を購入すると発言しましたが、日本はアメリカに何か脅されてでもいるのでしょうか?

経済的に合理性があって米国債投資をするのなら問題ないですが、米国の状況を見ると米国債の暴落は時間の問題と見られ、それに伴う円高も加われば、日本が保有する米国債の価値は大幅に目減りします。郵貯の資金も大きく減らすことになるでしょう。

一気に売却すると影響が大きく、返り血を浴びるため中国は慎重に少しずつ残高を減らしています。中国が米国債を買わなくなったら後は支えるのは日本ぐらいなものです。このまま日本は米国債の価値を維持させるために追加購入を続けるでしょう。しかし、いつかは米国債が大幅に下落して多額の損失を出すときが来ます。

中国だけでなく日本も米国債の売却を始めれば、米国債の下落は早まるでしょう。日米で今のように経済が密接化している以上、日本はアメリカが崩壊するまで付き合う運命のようです。まさに評論家の副島隆彦氏の言う「日米同時心中」です。


ドル亡き後の世界

ドル亡き後の世界

  • 作者: 副島 隆彦
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2009/10/30
  • メディア: 単行本



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