東証昼休み廃止を議論

東京証券取引所が現在、11時から0時半まである昼休みの廃止の検討に入っているようです。上海、香港市場などでは東京市場同様に昼休みがありますが、世界的な取引所の傾向では昼休みはない取引所の方が主流のようです。なおシンガポール取引所（SGX）も昼休み廃止の検討に入ったようです。

今や法人取引も個人取引もコンピュータを使用した注文がメインとなっており投資家からのニーズは強いと思われます。場立ちと呼ばれる人がコンピュータに代わった以上、昼休みは証券会社側の都合で残っているに過ぎません。ネット証券業界などは昼休み廃止論が根強いようです。

一方、昼休み廃止で困るのが既存の対面取引を行っている証券会社です。発注する従業員やコールセンターなどを昼時間にも確保しなくてはならなくなります。従業員の新たな負担や会社側にもコストの負担が発生します。

今回の昼休み廃止検討で諮問機関の市場運営委員会委員長を務めているのは、極東証券の菊池社長という方です。多くの証券会社がインターネット取引を導入している中で、極東証券はホームページはあるもののインターネット取引には進出していない上場証券です。face to faceのコンサルティング対面営業を行っているので会社としては昼休み廃止には否定的そうだというイメージを持たれてしまいます。

もっとも委員長の独断で決まるのではなく賛成派、反対派両方の意見を広く集めて検討して決めるのでしょう。菊池社長は両勢力から板ばさみに会い辛い立場になると思いますが、ぜひとも東京市場が埋没しないために最善の結果を出して欲しいと思います。